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過去のWindowsの安定性とドライバの話 [ソフトウェア]

前回、Linuxでifdown, ifupで、IPアドレスの変更というか、NICの設定をしました。

そぉいや、WindowsNT4.0では、NICの設定を変えるだけで、システムの再起動を余儀なくされていました。その時の仕事は、わりとIPアドレスの設定を変えなくちゃいけない仕事だったので、変更のたびに全体をリブートしていました。もしかしてNICだけ設定を変えることができたのかもしれないのですが、周りの人はできていなかったようで、自分もそれに習っていました。すげー不毛な仕事ですが、プログラマ初期なのでそれでも我慢してやってましたよ。

大体の人は、その再起動の間は、タバコを吸いに行ったりして時間を潰していたわけですが、その頃は、手の抜き方を知らず、今の仕事に直結しない紙マニュアルを読んでいたり、今までの仕事をノートにまとめたりしていました。全く、新人のうちはなんと要領の悪いことか。というか、人生の色々な事で段取り不足というか。

NT4ではWin9x系よりかマシなドライバの設計がされていて、サーバOSの安定性には少し好きになりかけていた。今から考えると、一週間まともに持たないサーバOSなど、サーバとして安心して使えないも同然だったんだけど、時代はWindowsに動いていたので、もう少し時間が経つまでOSSの移行は起こっていなかった。どっちかというと、お金さえあればUNIX系統のを使うという時代だったと思う。Linuxもインストールブームが来ていたけど、実際に商用まで使っている例はWebサーバと簡単なCGIぐらいだったものだ。


 
結局のところ、OSのほとんどはデバイスドライバみたいです。ですから、OSの機能はデバドラに直結していると言ってもいいはずです。特にWin9xはドライバの質が悪いと、システムの安定性にも関わる状態になっていて、デバドラに不治の病を抱えていたわけです。

それがNT4になって、モノシリックカーネルからマイクロカーネルに変えて少しは良くなったみたいですが、GUIのパフォーマンスを上げるために、カーネルにグラフィック機能を組み込んだそうで、またそれでNT4を不安定にしていたようです。NT3.5とかの方が安定してるぜ、コノヤローって言う人も少なくなかった。これも(グラフィック)ドライバの仕業です。まぁそれだけじゃないにしろ、9x系ではDirectXうんぬんもからみ始めていた頃なので、ドライバを作る方も負担が大きかったと思われます。それに、GPUチップベンダからのドライバじゃなくて、グラフィックカードのベンダが提供していた事も混乱を招く種になっていたと思います。

それからWindows2000になるまで、まともなOSにはなれてなかったわけですが、マイクロカーネルのパフォーマンスもメモリがたくさん積めるようになったために、かなり上がっていたように覚えています。さらにVistaでグラフィック周りの安定性の強化を行なったようですが、グラフィックドライバの実装がパフォーマンスを落ちる方向に振ってしまったため、Vistaが最新のグラフィックのハードを使わないと辛いという状況を産んで、ユーザー、MS共に不幸な結果に終わりました。9xシリーズ最後のWindows Meもひどかったけど、それに次ぐくらいの黒歴史だったと思います。特にコンシューマーの反応が悪かったですね。

そもそも、新しいハードウェアを前提として、ソフトウェアを設計するのもいいけど、そうでないハードウェアの方が売り始めでは圧倒的に多いわけですよね。だから、あまり高いハードウェアスペックを求めてはいけないんです。求めるにしても、パフォーマンスアップの方向は、ユーザーが意図して選べるオプトアウトの状態にしておかないと、ただの技術者のエゴが先行してしまうわけです。しかも、プログラマは自分が作った機能を使ってもらわないと、エゴの表現にはならないので、設定を始めから使うオプトインの状態にしてしまうわけです。何度もそういう経験があるのに、それを学んでいる様子があまりMSにはない気がします。まぁAppleにしたって大した違いはないとは思いますが。

どちらにしても、デスクトップなOSが安定してきて、いい世界になったもんだなと思います。MacがUNIXになり、Windows7が出てサーバ並みの安定に近づいてきたと思います。LinuxもGnomeが出てきてからしばらくするまで、GUIってパフォーマンスも出来も悪かったのですが、Ubuntuが出てくる頃になって、別にWindowsじゃなくてもいいんじゃないかと思えるような状態になっています。

OpenOffice.orgはあるし、GIMPはあるし、メールやグループウェアにしたって、まともなブラウザがあれば使える世の中になっている。もはや、Windowsにまつわる問題は、Windows独自のバイナリファイルにしかないわけです。しかしOffice文章にしても、ODFを使えばいいわけだし、そもそもOOoを使おうという会社や地方自治体が出てくるぐらいです。バイナリうんぬんが一番困るのはexeファイルくらいのものだろうと思われます。Wineとかを使いたいと思わないけど、そんなにぶち当たる問題というのも、正直それほどないと言えます。

一番問題なのが、ハードウェアへの対応が、最近のWindowsにしか対応していない、良くてもMacにまでしか対応していない、という事でしょう。やはりハードウェアベンダが作り込んだソフトは、Windowsでしか使えないのがほとんどです。特定のLinuxに対応したソフトなんてまず皆無でしょう。結局、一般的でそのカテゴリの平均的な機能しか、フリーソフトでは使えないわけです。

作る方としては、Windowsに対応しとけばいいべ、という縛りができるので、動作確認も楽になります。というか、特定Linuxに対象を絞るにしても、GPLなどのオープンソースが逆に障害になったりもします。だから、Windowsが消える事はほぼないでしょう。だって、まともにビジネスしてくれる会社ってMSくらいのものですし、Macがビジネス使いができないのは承知の事実。選びようがありません。

え?Macは大学でも使ってるし、デザイナーやクリエイティブな仕事にはマストでしょ、という人は底が浅すぎる。そんな仕事している人達は、アップルの全体のシェアの10パーセント以下デスよ。MacOSXが悪いとは思わないけど、ビジネスで企業横断的に使うとしたら、Macの企業サポート力が完全に不足しています。XServeが大失敗したのも、企業へのサポート力がなかったからです。だから、RedHatにも劣ってしまったわけですよね。

ダメな一つ例を挙げると、OSのサポート期間はAppleははっきりとは提示してもいないでしょう。MSのWindowsはきっちりサポート期間を決めています。多分、新規にOSをリリースする時には決まってるんじゃないんでしょうか。サポート時期を先延ばしにすることはあっても、アップルみたいに何の前提もなく打ち切りなんて事は絶対にしません。というか、それやっちゃったら、ビジネスと言えないですよ。サポートしないと言いながらも、仮想化で昔のOSを動かせるようにして、実際の業務に選択肢を与えたり、特別に金を払えばOSのサポート延長するよ、という方策も一部ながらサポートしているわけです。

結局、Macにしろ、Linuxにしろ、ビジネスサイクルがある程度確定していないので、Windowsを使い続けるしかないわけです。何だか残念な世界だ。ubuntuはLTS版とかあるけど、完全に代替するにはまだまだ遠い道程ではあります。

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