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ヒトゲノムで知らなかった事 [自然科学]

ヒトゲノムというか、ゲノムのDNAの状態が全然知らなかった、ということが分かった。これが朝日新聞の一面に出るとはなぁ。

DNAでたんぱく質のアミノ酸を示す部分をエクソンというのだが、それ以外がイントロンというが、取り除かれるまでもなく、エクソンでもイントロンでもない、無駄と思われていた領域があると言う。

 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%AF%E3%82%BD%E3%83%B3
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%B3

特に人では、それが98%となり、たんぱく質のアミノ酸のコーディングってのは、2%しかないって新聞に書いてある。そんなに少ないとは驚き。しかし、wikipediaにはスプライシングを利根川さんがノーベル賞を取った仕事なのに、その事については全く書いていない。書いてるヤツはかなり愚かだ。日本語のwikipediaなんだからそれぐらい書いておいて良さそうなものである。

 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%B0

さすがに本人のところにスプライシングのことが書かれていると思ったが、グロブリンの事しか書いてない。素晴らしくノーベル賞を取れた本質的な理由は、きちんとスプライシングの説明が出来たからだと思う。別にグロブリンだけの話じゃなくて、スプライシングの説明が免疫に関するグロブリンを使ったってだけの話です。自分はそう思ってます。

人間のグロブリンじゃなかったら、ノーベル医学賞じゃなくて、生化学分野でもあるから、化学賞などで取る可能性だってないわけではなかった。とはいえ、生物分野のノーベル賞ってのは、その進歩にも関わらず、直接のカテゴリがなくて困っている感じがある。数学と生物の賞を創設すべきだと思うんだけどな。数学はフィールズ賞があるからまだいいけど、生物のっていわゆる権威のある有名な賞ってないんだよね。というか、知らないだけなのかもしれないけど。

こういうのを見るとwikipediaはケツの青いヤツが、本の情報の上を舐めるだけで、絶対彼の論文を読んでいないのはすぐに分かる。まぁ概略的に読むにはwikipediaが楽でいいし、僕も使っているけど、これは引用の範囲を超えてるんじゃないかってのもあるし、いろいろ問題がある気がする。



おっと、話はヒトゲノムに戻ります。全体の約8割は、無駄で意味がないわけじゃなくて、遺伝子の働きを調節していることが分かったらしい。確かに、たんぱく質のコーディングだけではないとは思っていたけど、今まで分かってないってことも知らなかった。いわゆるスイッチなどの役割を果たしている、ということだが、確かに体の中には色々な細胞があるので、そこいらの発現には大きく関わっているとは思っていた。実際、蛋白生成の必要な場所やタイミングが示されているらしい。

結局、最終的には、その生物が示す行動についても、アプリオリで遺伝的に持っているものに関しては、ほぼすべてDNAに示される事になると思う。人間のゲノムを全部読み取るのってのもかなり大変な事だと思っていたけど、それもかなりシステム化されて簡単にできるようになってしまったし、その意味も不断の努力がすべてを解き明かす時が来るのだろう。遺伝子工学と言われるけど、工学的な手法を入れなかったら、ここまで早い解明は出来なかったんだろうなぁ。もはや従来の生物学者は出る幕無しですな。

とはいえ、98% - 80.4% = 17.6%ぐらいは、未だになんなのかさえも分かってないわけで。それは全く意味がないにしても、それまでは何らかの意味があって、使われなくなってしまったものかもしれない。そういうのでも、生物の進化には意味があると思うので、漏れなく研究される事請け合いである。

にしても、2003年から始めて、10年経たずに成果を出せたのは大したものだと思います。それも日本の理化学研究所、米英、スペイン、シンガポールの32施設が、エンコード計画と称して共同研究してきた結果ですね。エンコードって新聞に書いてあるけど、どちらかと言うとデコードじゃないかと思うんだけど。何にしても、困難な遺伝病がこれで解決するようになるといいな。30本の論文にまとめられるらしいけど、全部の論文まとめて読みたいな。でも、その熱意が今はもうないな。面倒だ。

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